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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/14 12:07, 提供元: フィスコ フェローテク Research Memo(7):2026年3月期営業利益は前期比16.2%増予想。各セグメントで回復予想*12:07JST フェローテク Research Memo(7):2026年3月期営業利益は前期比16.2%増予想。各セグメントで回復予想■フェローテック<6890>の今後の見通し 1. 2026年3月期の業績見通し 2026年3月期の業績は、売上高285,000百万円(前期比3.9%増)、営業利益28,000百万円(同16.2%増)、経常利益26,000百万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16,000百万円(同2.0%増)を見込んでいる。 世界的に半導体市場が踊り場を迎えている状況で、先行きも不透明であることから主力の半導体等装置関連は前期比7.4%増を見込んでいる。電子デバイスでは、パワー半導体基板が調整局面を迎えるものの、サーモモジュールは続伸、センサは回復すると見ており、同セグメントの売上高は同12.7%増の予想。車載関連は、サーモモジュールは調整が予想されるがパワー半導体基板は続伸予想、センサも決算期変更の影響もありプラス成長を見ていることから、売上高は同17.8%増と予想されている。その他は前期の反動(引き上げ装置の販売)や太陽光関連を縮小することから同47.5%減を見込んでいる。 売上高は微増予想だが、利益率の高い製品の割合が増加すること、赤字製品が大幅に減少することなどから、営業利益は前期比16.2%増を見込んでいる。為替差益やその他の特殊要因を見込んでいないことから、経常利益は微増益の予想としている。 2. サブセグメント別見通し 主要なサブセグメント別売上高の予想は以下のとおりである。 (1) 真空シール・金属加工、ウエーハ加工、再生ウエーハ 半導体製造装置向け金属加工の需要は米国向けが回復基調にあり、中国向けも引き続き堅調の見込みであることから、真空シール・金属加工の売上高は49,774百万円(前期比27.0%増)と予想している。 ウエーハ加工は縮小方向なので売上高はゼロ予想。一方で、再生ウエーハは本格的に立ち上がることから売上高は4,427百万円(前期比55.0%増)と予想している。 (2) 半導体マテリアル、装置部品洗浄、石英坩堝 市況悪化を受けた顧客の在庫調整が続いていることから、石英製品の売上高は前期並みの31,930百万円(前期比0.0%増)を予想。シリコンパーツも顧客の在庫調整により売上高12,968百万円(前期比5.3%減)を見込む。セラミックスは、米国向けが回復基調にあり、中国向けも増加が見込まれることから売上高は39,142百万円(同18.1%増)を見込む。CVD-SiCの売上高は、横ばい予想の8,162百万円(同0.4%減)を見込むが顧客からの引き合いは強く生産能力の増強を継続する。装置部品洗浄は、中国における半導体生産が堅調であることから、売上高は17,597百万円(同15.0%増)を見込む。石英坩堝は、採算が悪化した太陽光発電向けを抑制し、半導体向け中心にシフトすることから、売上高は7,275百万円(同42.0%減)の予想としている。 (3) サーモモジュール 電子デバイスのサーモモジュールは、AI関連の需要が継続することから、売上高は31,181百万円(前期比14.5%増)を見込む。車載関連は、自動車温調シート向け等が減少見通しであることから、売上高は5,113百万円(同20.3%減)の予想としている。 (4) パワー半導体基板、センサ 電子デバイスのパワー半導体基板は、中期的な成長は続く見込みだが、足元では需要が弱く売上高は16,719百万円(前期比7.9%減)を見込む。一方で車載関連のパワー半導体基板(主にDCB基板及びAMB基板)は、中国での新エネルギー車(PHEV車等)向けが堅調に推移する見込みであることから売上高は22,953百万円(同19.2%増)を見込む。 センサは、電子デバイス、車載関連ともに需要が回復する見込みであることに加えて決算期変更の影響(前期は9ヶ月分のみ)により、電子デバイスが7,652百万円(前期比92.7%増)、車載関連が7,813百万円(同62.7%増)を予想している。 3. 投資額と減価償却費の見通し 設備投資額は65,000百万円と増加予想で、マレーシアFTMM投資、マレーシアパワー半導体基板、常山セラミックス・CVD-SiC等への投資を計画している。減価償却費は27,000百万円(前期比14.1%増)を見込んでおり、これによりEBITDAは55,000百万円(同15.2%増)の見込みである。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》 記事一覧 |