トップ ・ かごを見る ・
ご注文状況
・ このページのPC版
フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/08/21 11:03,
提供元: フィスコ
マクセル Research Memo(3):アナログコア技術を基盤に全固体電池も製造販売
*11:03JST マクセル Research Memo(3):アナログコア技術を基盤に全固体電池も製造販売
■マクセル<6810>の事業概要
1. 事業内容
同社グループは、同社及び子会社19社、関連会社2社で構成されている。事業内容は幅広く、独自のアナログコア技術を基盤に法人向けを中心に、エネルギー、機能性部材料、光学・システム及びライフソリューション製品の製造販売を行っており、OEM製造も請け負っている。エネルギーでは民生用リチウムイオン電池、リチウムイオン電池用電極、コイン形リチウムニ次電池、リチウム一次電池、ボタン電池、充電器・組電池、電極応用製品などの製造販売を行っているほか、全固体電池の開発・製造販売や太陽光発電による売電事業も展開している。機能性部材料事業では様々な用途の粘着テープ、機能性材料、塗布型セパレータ、工業用ゴム製品など、光学・システム事業では光学部品、電鋳・精密部品、半導体関連組込みシステム、金型・合成樹脂成形品、RFIDシステム、ICカードなど、ライフソリューション事業ではイズミブランドを中心としたシェーバーなど健康・理美容機器や電設工具、音響機器、光ディスク、充電機器、アクセサリー、乾電池など多岐にわたる製品を扱っている。2025年3月期のセグメント別の売上高構成比は、エネルギー28.2%、機能性部材料24.5%、光学・システム27.7%、ライフソリューション19.6%とバランスがよく、海外売上高の構成比は51.0%とやや高くなっている。
「まぜる」「ぬる」「かためる」、アナログコア技術が強み
2. アナログコア技術
アナログコア技術とは、アナログとデジタルをつなぎ、さらにデジタル技術だけでは到達しえない複雑で繊細な領域のモノづくりを実現する技術で、創業以来同社の強みとなっている。アナログコア技術には「混合分散(まぜる)」「精密塗布(ぬる)」「高精度成形(かためる)」の3つの技術があり、それぞれを単一または複合して利用している。
「混合分散」は異なる大きさや硬さ、粘度の材料を均一に混ぜる技術で、組み合わせることで新たな素材をつくることも可能である。要素技術は粉体の表面改質(乾式処理、液相処理)、混錬/分散(ビーズミル・メディアレス分散)、塗料化(精密希釈、脱泡処理、流動性コントロール)で、材料に応じて高精度・高速で混合加工することにより、大容量で高温低温に耐える長寿命の電池などを製造することができる。こうした強みの背景には、乾電池で創業してからトライアンドエラーを繰り返しながら電池の材料を混ぜてきた経験があり、デジタルには到達不可能な技術領域ということができる。
「精密塗布」は磁性紛の塗布技術が音質を左右する磁気テープを起源とし、数ミリからナノメートル単位まで均一な厚さできれいに高速で塗る技術である。要素技術は塗工(ダイ内部・スリット形状設計、流体シミュレーション)、塗膜乾燥(気流制御、温度分散コントロール、乾燥シミュレーション)、精密送液(配管、ポンプ設計、フィルター技術、脱泡、粘度調整)、基材搬送(ロール形状設計、テンションコントロール、高速走行)で、溶解・混合した粘着剤を数十ミクロンに薄膜化することで高い粘着力と優れた剥離性の両立を実現した。このため製品性能の安定性を向上することができ、半導体製造工程用テープや電極などに利用されている。
「高精度成形」はカセットテープの高精度なハーフ成形技術を起源とし、ディスクやレンズの製造で培ったかためる技術である。要素技術は成形(独自ノウハウと流動解析による高精度技術)や加工(レンズ駒磨き匠技術、ハイサイクル技術)、40年以上にわたって蓄積した高性能技術で、設計から金型製造、成形まで一貫したモノづくりに強みがある。このため精度の高い成形部品を量産することができ、非球面で複雑な車のLEDヘッドランプレンズなど高精度レンズの実現につながった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
《HN》
記事一覧
2025/08/22 11:24:東京為替:米ドル・円は148円68銭まで上昇、円売り優勢の展開
2025/08/22 11:14:西松屋チェ---大幅続落、8月度の既存店売上高が前年同月比3.6%減/
2025/08/22 11:09:カネミツ---急伸、記念配当実施を発表
2025/08/22 11:09:SMK---太陽生命、太陽生命少子高齢社会研究所、宇陀市、宇陀市立病院と認知症予防で包括連携協定
2025/08/22 11:09:1stコーポ Research Memo(9):株主還元拡充、資本政策実施等により時価総額拡大と流通株式比率上昇を図る
2025/08/22 11:08:1stコーポ Research Memo(8):新建築技術の研究開発に注力し、新技術による差別化で受注拡大を目指す
2025/08/22 11:07:1stコーポ Research Memo(7):収益基盤を多様化し、中期経営計画の達成を目指す
2025/08/22 11:06:1stコーポ Research Memo(6):2026年5月期は前期比減収増益を見込む
2025/08/22 11:05:1stコーポ Research Memo(5):2025年5月期は売上高・利益ともに大幅増加。不動産事業がけん引
2025/08/22 11:04:1stコーポ Research Memo(4):「CANVAS」第1号案件「CANVAS南大沢」の販売は堅調
2025/08/22 11:03:1stコーポ Research Memo(3):事業を支える4つの強み
2025/08/22 11:02:1stコーポ Research Memo(2):「造注方式」が強みの分譲マンション特化型ゼネコン
2025/08/22 11:01:1stコーポ Research Memo(1):2025年5月期は不動産事業がけん引し、売上高・利益とも過去最高を更新
2025/08/22 10:46:東京為替:米ドル・円は148円40銭台で推移、やや底堅い動きを保つ
2025/08/22 10:36:出来高変化率ランキング(10時台)〜オルツ、フィスコなどがランクイン
2025/08/22 10:25:エアトリ---大幅反落、株主優待制度廃止を発表
2025/08/22 10:20:シンプレクスHD---大幅反発、米Ava Labsとステーブルコイン分野の共同検証実施
2025/08/22 10:19:トビラシステムズ---大幅反発、株主優待制度新設を発表
2025/08/22 09:59:アクリート---ストップ高買い気配、Forward Edge-AI,Inc.と資本業務提携(出資)に向けた基本合意
2025/08/22 09:59:メキシコペソ円今週の予想(8月18日) サンワード証券の陳氏